例え話とコーチングにどんな関係があるの?

家

どの業界のどのお客様も何かに悩んでいます。

サービスを提供する者は、十分にお客様の悩みや希望についてカウンセリングしなくてはいけません。
これは心理業界に限らず、すべての業界で言えることです。

みなさんがよく知る心理カウンセリングと同じように、お客様のお話を深くお聞きすることからサービスが始まります。

僕はこれまでの30年もの間、ビジネスを通じて3000人以上のクライアントさんとカウンセリングの時間を持ちました。
その中の約半数の人たちにビジネスをお教えしたり、文章や詩の添削をしてきました。

心理カウンセラーの方が誰かの文章を添削するなんて、なかなかないことでしょう。

その両方を経験した僕は気づいたんですね。

悩んで頭の中がモヤモヤしてる人にカウンセリングするのも、
ごちゃごちゃして何が書いてあるのかよく解らない文章を添削するのは同じです。

全く同じ。

どちらもクライアントさんの表現したい世界があります。
でも、頭の中が滅茶苦茶で矛盾があったり、何かが欠け落ちていたりします。

絡まった糸を一本一本解していきます。
足りないピースがあれば一緒に探します。

繋がらないところがあれば、あらゆる可能性を考えて一本のピーンと張った状態を2人で想像します。

そうすると、晴れるんです。
クライアントさんの中にあるモヤモヤが消えて、スッキリするんです。

カウンセリングを受けたクライアントさんも、
文章を添削してもらったクライアントさんも同じような体験をします。

同じです、全く同じ。

大学の入試問題で、長文読解ってありますよね?

あんな文章を読み解く力と、カウンセリング能力は同じです。

いや、、

入試問題になるような文章って、そもそも間違った文脈はないですよね。
正しい言語、ちゃんと繋がっている文脈で書かれています。

それと比べて、悩み苦しんでいる人の頭の中は、ごちゃごちゃです。
ずっと遠くの山奥で彷徨っている状態です。

矛盾はあるし、何か大事なことも飛んでるし、全く繋がりのない文章を読み解くようなものです。

カウンセラーの仕事って、あの入試問題に出題される長文読解よりも難しいんです。

もしかすると、あなたもクライアントさんとのやりとりが、会話として成立していないかもしれないですよ。

僕はそういう場面をセッションの現場で何度も何度も見ています。

カウンセラーもクライアントも、とんでもない矛盾があるのにお互い何も気づかない。

セッションが終わって、
ありがとうございます~、お話を聞いてもらってスッキリしましたぁ・・なんてフィードバックしてるけど、

心のモヤモヤが消えるはずありません。

・・っで、話を戻しますけど、

なぜ例え話なのか?

例え話を使うと、話が複雑になりますよね。

あなたが本当に伝えたいことを、より輝かせるために、より解りやすくするために例え話を使います。

例え話はある意味、脱線してるんですね、本題から。
だから、複雑になるんです。

例えば、一本のボールペンを説明する時に、

この万年筆は書きやすい・・と簡単に表現するより、何かしらの飾りを付けるんですね。

20年前の誕生日に彼女からプレゼントされた万年筆は、こまめに手入れしているせいかとても書きやすい・・みたいに。

飾りをつけることで同じ万年筆でも、世界にひとつしかない彼女からもらった万年筆であると特定できます。

そこまで特定できる情報があると、その他いろいろと推察ができるようになります。

飾りがあればあるほど可能性が広がります。

なので、僕に添削を求めて文章を提出する時には、できるだけ挑戦してほしいんです。

飾りをいっぱいつけて、例え話を使って。

あなたの主張したい何かをより輝かせるためにです。

あなたが持っている可能性を広げるためです。

時に、慣れていない人がそういう複雑な文章を書くと誤りが生じます。

でも、それでいいんですね。

矛盾だらけで例えが結論に繋がってないとか、滅茶苦茶な文章こそ良い教材になるからです。

そういう文章を添削しながら、あなたの頭の中を整理することで、
あなたのモヤモヤも晴れるし、文章力も当然上がります。

何よりも、添削する力もついてくることで、
あなたのカウンセリング能力やコミュニケーション能力が上がります。

人と向き合うことの本質に繋がるこれらのスキルを磨いていきましょう。